教師の日常

日々の出来事の記録です。主に仕事、子供、病気のこと。

学校に行きたくない

うちの2人の娘は、小学校教員の娘ですが、

学校に行きたくない、とよく言います。

僕も行きたくないからかな(笑)

 

それはともかく、理由を聞いてみると、

「だるい」

「先生が怖い」

「算数が嫌だ」

「つまんない」と

あれこれ毎回理由を考えては、休むことがあります。

 

僕は学校に来ている子供たちには、

全力で楽しんでもらうために、様々な手を使って授業するので、

反動でクタクタになってしまうことが多いのですが、

どうも娘の学校では、そこまで楽しいことは起きていないし、

授業が楽しくない様子です。

 

子供が学校で過ごす時間って、8時から考えると、

15時ぐらいまでですから、実質7時間程度。

一日の3分の1ぐらいは使っているわけですから、

その時間が楽しくないと、ほぼ苦しいだけの時間になってしまいます。

これってもったいない。

 

まあ、娘たちも学校休んで何をしているかというと、

家の手伝いしたり、宿題したり、

休むとゲームは禁止なので、ネット〇リックス見たりと、

それはそれで好き勝手やっていますが、

一日が終わる頃には、「あぁ、明日は学校行こう」とか言い出します。

家で一日過ごしても、刺激は少ないようです。

 

学校で同世代と過ごすことに楽しさと意味があるんでしょうけど、

それが大事なわけであって、

押し付けて勉強させても、実は子供は楽しくないわけで。

本来、学ぶことって、自分が知りたいことを、

自分で学習していくことが楽しいんだと思うんですよ。

大人になって思うのは、自分が知りたいことを、何時間でもかけて調べるのって、

めちゃくちゃ楽しいし、集中するし、

充実した時間だと思うんです。

 

だから、僕たちも本来は子供たちがやりたい学習をさせたいし、

押し付けるんじゃなくて、必要性があって学ぶ、という形にしたい。

総合的な学習の時間とか生活科って、その趣旨で始まって、

ちまたで、アクティブラーニングとか言われ始めて、

結局は、自立した学習者を育てなきゃいけない、っていう結論だと思うんです。

 

いま、僕は6年生に、一単元任せて学習させています。

それは、10時間ぐらいある単元の流れを最初にガイダンスし、

毎時間最初の10分は解説するけど、

その後の35分は好きに学習しなさい、という内容です。

(詳しくは以下の本を参考にしています)


www.amazon.co.jp

 

そうすると子供たちは、

自分で学習範囲のノートをまとめたり、

プリントを要求してきたり、分からないところを質問に来たり、

子供同士で考えたり、教えあったりと、逸脱する姿がなく、

普通に授業を進めるよりも、学習に前向きになっていく姿が見られます。

これは大きな発見でした。

 

そこに自立した学習者がいる、という驚きと、

本来の学習って、こうだよな、っていう発見。

 

うちの娘はこういう学習はしていないようですが、

それでも、自分で調べたり、自主的に動いたりするのは大好きです。

だから、タブレットでまとめたり、好きなことを調べたり、

作品を作る授業は大好きです。

じゃあ、何が嫌いかというと、押し付けられたり、

無理やり覚えさせられたりするような授業だそうです。

 

不登校が30万人近くいるそうですが、

そのうち、原因が本人の「無気力、不安」という子供がおよそ50%です。

単純に15万人の子供が、無気力だったり、不安を抱えていたりするのです。

一人一人状況が違うので、一概には言えませんが、

本人の「やる気」が原因で来られないのか、

本人の「やる気」が出せない環境が原因で来られないのか、

この辺りが重要なんじゃないかなと思ってしまいます。

 

どっちにしろ、「学校」という制度は、

もっと大胆な変革をしなきゃいけない時期に来ていると思います。