教師の日常

日々の出来事の記録です。主に仕事、子供、病気のこと。

にぎやかな学習

僕が教える子供には、落ち着きのない子が多い。

 

授業中に勝手にお喋りをしてしまうし、

注意しても、その数分は静かだが、また喋ってしまうし、

友達の物を勝手に使って揉めたり、

黒板に書きたいから、あててほしくて激しいアピールをしたりと、

様々な子がいる。

 

その中には、いわゆる「発達障害」と診断される子たちもいる。

確かに、いくつかの条件を満たしているし、

顔つきも何となく違うし、じっとしていられない子が多い。

 

でも、やりようによっては、そういう子たちの方が活躍する授業もある。

授業中に、まず何が何でも手を挙げてくる子がいる。

そういう子には、最初にあてる。

そうすると、こちらが聞いていることと多少ズレても、

堂々と自説を述べる。

周りで聞いている子たちも、

「あぁ、そういうことを言っていいんだ」と分かると、

急にみんな手を挙げるから、授業が活気づいて楽しくなる。

 

黒板に書きたがる子たちは、

とにかく自分の意見を書きたがる。

チョークで黒板に書くことを普段は禁じているから、

(チョークは税金で買っているんです、とか言っているので)

ここぞとばかりに書きたがる。

例えば算数で、

「5問が終わった人から、先着順で好きな問題を黒板に書いていいよ。」

なんて言えば、そういう子たちは一生懸命のスピードで問題を解く。

何だ、やればできるじゃんと思うぐらい、見事にやってくる。

 

まあ、答えは間違ってたりするけど(笑)、

黒板に書いているときに、小声で「本当にそこ3でいいの?」とかヒントを出すと、

「あぁ、そうだった、そうだった。」と勝手に直す。

後は答え合わせの時に、

「よく頑張ったねぇ。正解だ。すごいねぇ。」と、

たくさん褒めてあげれば、その次の時間ぐらいまでは、

満足して大人しくなるから、やる気と承認欲求が高いことが分かる。

 

当たり前だけど、みんなできるようになりたいし、

先生に褒めてもらいたいわけだから、こちらとしては、

その機会をうまく作ることができれば、こっちのものと思っている。

そう考えると、手間取るけど、こちらが楽しめる子たちである。

 

こういう子たちに、まじめに大人しく、教科書を読んで考えさせる授業は、

表面的にはできるけど、そのうちボロが出てくる。

たまにはそういうこともするけど、動きがあって、活気がある方が、

脳の活性化にも役立つし、満足する。

 

授業も楽しくできればそれに越したことはない。

だから僕は、多少うるさくても、気にしないし、

子供たちが多少調子に乗っているぐらいの授業でちょうどいいと思っている。